アパート投資は信用毀損を気を付けなければならない理由と対策について

アパート投資は信用毀損を気を付けなければならない理由と対策について

アパート経営
この記事は約7分で読めます。

アパート投資を事業として行い、不動産を買い進めるためには、多くの人にとって金融機関から融資を受け続けることが必要です。
その際に気を付けなければならないことが、信用毀損に陥ってしまうことです。
信用毀損に陥ってしまうと金融機関から追加で融資を受けられなくなって、不動産を買えなくなる可能性が出てきます。
不動産を買いたくても融資が受けられないので、先に進むことが難しくなります。
この記事では、信用毀損を気を付けなければならない理由と、信用毀損を回避するための対策について解説していきます。
金融機関の融資を使ってアパート投資を行う人には、避けては通れない内容となっていますので、ご一読ください。

信用棄損とは?アパート投資で信用毀損を気を付けなければならない理由

アパート投資を行う際に、気を付けなければならないものの1つとして信用毀損があります。
信用毀損とは、借入金が個人の与信と保有物件の担保価値の合計を超えてしまい、金融機関から債務超過状態と判断されてしまうことをいいます。

物件が信用毀損を起こすと、金融機関から追加融資が受けられない、または受けにくくなってしまうため、アパート投資を続けていくには致命的な状態に陥ります。
例えば、上場企業のサラリーマンや公務員などの金融機関から高い信用力を有しているとみなされる場合、物件価値が低くても金融機関がその個人の給料や金融資産を返済原資として見込んで融資を出す場合があります。

このような場合、最初のアパート1棟目を購入する際は、収益性や担保価値が低い物件でも金融機関からある程度の融資を受けられる場合が多いと思います。
しかし、2棟目以降を購入しようと金融機関に融資を依頼する際には、個人の給与や金融資産は返済原資として既に含まれていますので、追加の融資を受けることが非常に難しくなってしまいます。
信用毀損していることに気づかずに2棟目、3棟目と金融機関に持ち込んでも、融資を受けられなかったり、融資額が伸びなかったりするケースがあるのです。
また、物件の法定耐用年数を大幅に超過して融資を受けた場合も、信用毀損の状態になる可能性があります。

特に、この法定耐用年数を超過した融資を受けることは注意が必要です。
建物には、それぞれRC造47年・重量鉄骨造34年・木造22年など法定耐用年数が決められています。
金融機関によっては、この法定耐用年数を超えた融資期間を設定するところもあるのです。
例えば、法定耐用年数47年のRC造を60年で起算するところもあります。この金融機関が融資期間を30年で設定すると、融資期間の方が法定耐用年数よりも13年長くなってしまいます。
この金融機関が法定耐用年数を超過する融資期間を設定して物件が買えたとしても、別の金融機関から見れば信用毀損とみなされます。

このように、ある金融機関から見れば信用毀損とみなされるけど、別の金融機関から見たら融資対象物件となるという事態が生じているのです。
もし、アパート投資で成功してFIREしたいと考えたとき、ある程度の規模まで投資を続けていく必要があります。その規模に到達する前に信用毀損を起こして、金融機関から融資を受けられなくなってしまったらそこで終わりです。
そうならないために、自分が取引する金融機関が、どういう審査基準で融資審査をしているのかをしっかりと把握して進めることが大切です。

アパート投資で信用毀損しないための対策

この章では、アパート投資で信用毀損しないための対策を5つお伝えしていきます。

・信用毀損しやすい物件を買わないこと
・信用毀損が起きにくい物件を買うこと
・信用毀損しても耐えられる現金を持っておくこと
・1棟目購入するときに注意して買うこと
・属性を上げること

それぞれ見ていきましょう。

信用毀損しやすい投資物件に安易に手を出さないこと

金融機関から見たときに信用毀損しやすい投資物件があります。
知識のないまま安易に手を出さないようにしましょう。

・太陽光発電
太陽光発電は、FIT(固定価格買取制度)があるため、安定した収入を得ることができ、人気の投資手法となっています。
ただし、アパートを買い進めていく場合には信用毀損を起こしやすい投資法です。
金融機関から見たときに、太陽光発電は、担保評価が低い場合が多いです。
太陽光発電で使う太陽光パネルは、金融機関から見た資産評価が低いです。
それに、太陽光発電を行う土地はだいたい山奥や辺境地などの田舎の土地であることが多いので、土地に関しても金融機関からの評価は低いです。
太陽光発電は、債務超過に陥って信用毀損を起こしやすいので、注意が必要でしょう。

・海外不動産投資
海外不動産投資も信用毀損を起こす可能性が高い投資だといえます。
東南アジアの国は、日本と異なり人口が増えていますし、経済成長を続けているから儲かりやすいと海外不動産投資の話がくるかもしれません。
現金で購入する分には良いのかもしれませんが、融資期間からお金を借りて購入するとなると話は別です。日本の金融機関は、海外不動産の価値を0円と評価するところが多いです。
例えば、金融機関から3,000万円の融資を受けて、3,000万円の不動産を海外で買ったとします。海外不動産の価値を0円とする金融機関から見ると、資産は0円で、負債が3,000万円とみなして信用毀損に陥ってしまいます。

海外不動産投資は富裕層で資産のある人が、リスク分散のために海外に不動産を持つのは良いと思います。しかし、これからアパート投資を事業として買い進めていこうと考えている人には、タイミングを見ての判断が必要となります。

信用毀損が起きにくい物件を買う

金融機関から見たときに信用毀損が起きにくい物件があります。
信用毀損を起こさないためには、金融機関の物件担保価値評価方法を把握して物件の評価額が高い物件を購入することが大切です。

・積算価格が出る物件
金融機関の物件価値の評価方法には積算評価と収益還元評価があります。
金融機関は物件の担保価値を積算評価額と判断するところが多いです。そのため、物件価格よりも積算評価の方が大きければ担保余力があると判断されて、融資を受けやすくなります。場合によっては、フルローンやオーバーローンも受けられる可能性もあります。
積算価格が出る物件は信用毀損が起きにくいので、継続的に融資を受けやすくなるでしょう。

・法定耐用年数内の融資期間でキャッシュフローのある物件
潤沢なキャッシュフローを生み出す利回りの良い物件を、法定耐用年数内の融資期間で購入することも大切です。物件の利回りと金融機関の金利・融資期間などのバランスが取れて、初めて潤沢なキャッシュフローが得られます。
金融機関に融資審査を依頼して、フルローンやオーバーローンが付く物件もあります。フルローンやオーバーローンが付くということは金融機関の物件価値評価が高いということにつながります。このような物件を法定耐用年数内の融資期間で購入できると、純資産がプラスの状態を維持できるので、信用毀損が起こりにくいでしょう。

現金を持っておくこと

現金を持っておくと、物件購入するときの選択肢が増えます。
手元に現金があることで、信用毀損が起きないようにすることができます。
現金があると、

・現金で物件を購入する
・頭金を多めに入れて融資を受ける
・短期間の融資を受けて早期返済する

といったような選択ができるようになります。
アパート投資は金融機関から融資を受けて、手出しを少なくしてレバレッジをかけて買い進めていくことができるという特徴があります。

現金を持っておくことで購入時の選択肢が増えて、信用毀損を起こさずに物件の購入がしやすくなりますので、すぐに動かせるお金を準備しておくことをおすすめします。

1棟目購入するときに注意する

アパート投資で買い続けられる人と、そうでない人の差は1棟目購入の物件によるところが大きいです。
・融資機関から物件の評価が出ているのか
・キャッシュフローはでているのか
・法定耐用年数内の融資期間で購入しているのか
などが重要になってきます。

1棟目に金融機関から見て担保価値が低い物件を購入してしまうと、2棟目以降の物件に融資が受けにくくなるので、1棟目を購入する際には注意が必要です。

属性を上げる

投資家自身の属性を上げて、金融機関から見たときに信用力を上げることも大切です。
アパート投資で融資が比較的おりやすい、金融機関からの評価が高い属性の人がいます。
例えば、以下属性の人たちです。

・資産家・地主・富裕層
・公務員
・医師・弁護士・税理士・公認会計士など
・東証一部上場企業の役員・会社員
・年収1千万円以上の会社員で、勤続年数が長い人

一方、創業間もない個人事業主や勤続年数が短い会社員、フリーターなどは融資がおりにくいといわれています。
物件単体で見ると信用毀損してしまいそうな場合でも、投資家自身の信用力を上げることで、信用毀損を起きにくくすることはできますので、属性を上げることも1つの対策となりえるでしょう。

まとめ

アパート投資で信用毀損に気を付けなければならない理由と対策について解説してきました。
金融機関に融資を依頼する際に信用毀損を起こすと、今後アパートを買い進めていくときに融資が受けにくくなってしまいます。
アパート投資をするうえで信用毀損を起こすことは、投資家として気を付けなければなりません。物件購入するときはくれぐれも注意が必要しながら進めていきましょう。

PROFILE
この記事を書いた人

松元 健太郎
不動産会社退職後、不動産ライターとして独立。不動産実務の知識と経験を活かした原稿の作成を行っている。不動産賃貸・管理の経験を活かし、自身でもアパート・マンション等の不動産経営を行う。
【保有資格】宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

松元健太郎をフォローする
アパート経営
大家さん情報局
タイトルとURLをコピーしました