不動産投資に向いているサラリーマンとは?

不動産投資に向いているサラリーマンとは?

不動産投資の基礎知識
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サラリーマンは安定収入があるため不動産投資に向いていると言われます。しかし実際には、同じサラリーマンであっても融資額が大きな人とそうではない人がいます。何が違うのかというと個人の「属性」ですが、この属性の良いサラリーマンは特に不動産投資に向いていると言えます。

そこで今回はサラリーマンの中でもどのような人が不動産投資に向いているのか、属性というものに焦点を当てて説明します。

サラリーマンが不動産投資に向いていると言われる理由

サラリーマンがなぜ不動産投資をするのに向いているのかを説明します。

融資を受けやすい

サラリーマンは安定した収入があるので、不動産投資のための物件を購入するのに必要な融資を金融機関から受けやすいのが理由のひとつです。

たとえば自営業者の場合、どれだけの収入があっても安定していないという理由で、融資の審査は通りにくいものです。一方でサラリーマンの場合は年収が500万円ほどあれば、最大でその10倍ほどの融資を受けられます。

この融資審査の時に重視されるのが個人の「属性」ですが、サラリーマンであれば属性を高く評価されます。

節税ができる

給料から天引きされている税金(所得税・住民税)を節税できるのも、サラリーマンが不動産投資に向いている理由です。

不動産所得を得るためにさまざまな経費を計上できますが、その中にローン返済の金利分と建物の減価償却費があります。この経費が家賃収入を上回ると給与所得から差し引くことができるため、課税所得を引き下げて税金が安くなるという仕組みです。

不動産投資は家賃収入を得ますが、物件購入の際に組んだローンの返済にその多くをあてることになります。しかしサラリーマンでも節税できればキャッシュを生み出すことができます。そして年収が多いほど、不動産投資による節税効果は高くなります。

属性とは?

不動産投資に必要な物件を購入する際に利用する金融機関の融資ですが、その審査で重要な要素となるのが個人の属性です。属性とは年収や勤務先、そのほかの経済的な背景のことであり、融資をしてもきちんと返済されるかどうかを判断するための情報となります。

サラリーマンが不動産投資で必要な融資を受けやすいのは、その属性が良いからです。

サラリーマンの属性が高く評価される理由は、会社に勤めていることによる安定収入があることです。属性で評価するのは収入の額そのもののほかに、安定性があるかどうかということになります。その点をサラリーマンは高く評価されているということです。

銀行の融資額は属性で変わる

不動産投資のために物件を購入する際に、銀行の融資額は属性によって変わります。基本的に融資の審査に必要な要素は購入する物件の収益性と個人の与信です。物件の収益性は不動産投資をするうえで誰もが確保できるように選んでいます。対して与信は個人によって異なります。

与信は返済できるかどうかの個人の信用力のことですが、その信用力を評価するために確認するのが属性です。そのため、属性が良ければ融資額も高く設定できますし、低いとリスクが高いと判断されて融資額は低くなってしまいます。

銀行が与信の判断に参考にする属性を重視する理由は、万が一退職するなど収入がなくなった時にローン返済にあてるはずの家賃収入を生活費に使う恐れがあるからです。そのため、どれほど長く会社に勤務しているのか、どのような会社に勤めているのかをチェックするのです。

属性はどんな条件で判断される?

銀行などの金融機関が融資審査でチェックする属性にはどのような項目があるのかを把握しておくことは大切です。融資額を少しでも高めるために、属性のどの項目を高める必要があるのかがわかるからです。

不動産投資における物件購入価格を高めるために必要な属性の種類には、次のようなものがあります。

  • 収入
  • 家族構成
  • 金融資産

それぞれ詳しくみていきましょう。

収入

ここでチェックされるのは、「勤務先」「年収」「勤続年数」です。返済能力につながる年収はもちろんのこと、安定的に収入を得られるかどうかを勤続年数でチェックします。

また勤務先に関しても、安定した経営が見込めるかどうかを確認します。これは雇用が安定することと収入が安定することを確認するためです。

家族構成

家族構成を確認するのは、どの程度の出費があるのかを把握するためです。年収がある程度あっても、家族が多いと出費も多いと判断されます。そのため、不動産投資で得られる不動産所得を生活費に回す可能性がないかどうかを確認します。

不動産投資で重要なのは物件の収益性ですが、それを生活費の赤字補填に使われることがないことを属性でチェックする必要があります。

金融資産

金融資産は担保にするわけではなく、万が一の時に換金できる資産があるかどうかを確認します。賃借人がつかずにローン返済を自腹で行う場合、問題なく返済できるかどうかをチェックするのです。

金融資産があれば、その分だけ融資限度額は上がるとみてよいでしょう。逆に金融資産が何もなければ限度額は下がります。

サラリーマンの属性別の融資限度額

ひと口にサラリーマンといっても、属性はそれぞれ異なります。そこで属性が違うと不動産投資の融資限度額はどのように違うのかを説明します。

年収による評価の違い

まず属性でチェックされるのは年収ですが、その額が大きいほど融資限度額は上がります。ただし年収の何倍まで融資がおりるのかに関しては、ほかの属性が関係するので年収だけではわかりません。

サラリーマンであれば安定した収入が得られると判断されますが、自営業者の場合は年収が高くても評価されません。この点で、サラリーマンであるという理由で不動産投資は有利に行えます。

職業と勤続年数による評価の違い

続いてチェックされるのは勤務先ですが、同じ年収であっても勤務先によって融資限度額は異なります。明確なルールは一般的に公表されているわけではありませんが、「医師」「士業」「公務員」は属性の中でも高く評価されます。ただし、医師と士業は独立開業している場合には話は別です。たとえ年収が高くても、将来にわたり安定するかどうかは不透明だからです。

次に勤務先の条件としては、「上場企業」「非上場の大手企業」「中小企業」の順で評価されます。

そして勤続年数も長いほど高く評価され、融資限度額は高くなります。転職回数が多いと失業リスクが高いと判断されるため、融資限度額は下がります。目安としては、勤続年数が3年以上であれば融資額は高くなるとみてよいでしょう。

家族構成による評価の違い

家族構成は収入と出費に関係するため重視されます。基本的には単身者よりも配偶者がいたほうが、連帯保証人になることができるため高く評価されます。また配偶者に収入があれば、さらに融資額は高くなります。

子どもがいる場合、教育費がどの程度かかるのかによって融資額に反映されます。大学生がいるか、あるいはこれから大学への入学を予定している場合には出費がかかると判断されるために融資限度額が低くなる可能性があります。

資産状況による評価の違い

金融資産を有していれば高く評価されます。特に預金や株式など換金性の高い資産があれば、万が一の時にローン返済にあてることができるので融資額も大きくなるでしょう。

逆にローンの残債があると評価は低くなります。特に住宅ローンがあると、融資限度額は低めに評価される可能性があります。ほかに車のローンがあるかどうか、携帯料金の滞納履歴がないかといったこともチェックされます。滞納履歴があれば融資額は少なくなるので注意しましょう。

不動産投資に適したサラリーマンの条件

不動産投資に適したサラリーマンは属性が高い人となります。具体的に次のようなサラリーマンは不動産投資に適しています。

  • 勤続年数は3年以上で、できれば上場企業に勤務している
  • 高年収である
  • 配偶者も収入があり子どもはまだ小さい
  • 株式などの金融資産や預金がある
  • 住宅ローンや車のローンは無い

少しでも多くこれらの条件を満たすことで、融資額は多くなります。

自分の属性を調べる方法

自分の属性はその内容を知ることで確認できます。勤めている会社の規模や勤続年数、年収は自分でわかります。家族構成も収入につながるのか、それとも出費が多いのかがわかれば属性がどう評価されるのか理解できます。

つまり属性のほとんどは、自分自身でチェックできるということです。その結果、不動産投資をする場合にはどのくらいの融資を受けることができるのかがわかります。

属性が悪いと不動産投資はあきらめるべき?

サラリーマンであれば安定収入があるので、融資審査が通らないということはほぼありません。あとは属性の評価によってどの程度の融資額になるのかという話になります。

属性が悪ければ融資額も低くなりますが、決して諦める必要はありません。融資額が少ないならば頭金を入れれば物件は購入できます。さらに不動産投資を考えてから自分で属性を改善することも可能です。

改善できるサラリーマンの属性

サラリーマンの属性には自分で改善できるものと難しいものがあります。たとえば勤務先はそう簡単に変えることはできませんし、年収もすぐに上げることはできないでしょう。

しかし金融資産は増やすことができますし、車などのローン残債があれば減らすことができます。家計においても無駄な出費を減らすことができれば、属性の改善につながります。

また、消費者金融からの借り入れ、カードの支払いの遅れはもちろんの事、カードのリボ払い、携帯電話端末購入時の分割払い等も可能な限りしないように気を付ける事をおすすめします。

まとめ

サラリーマンは属性により不動産投資の物件購入における融資審査が有利になる人とそうでない人がいることがわかります。そしてその属性の内容を把握できれば、自分で改善できるものです。不動産投資を検討するのであれば、まずは自分の属性を高めるようにすることをおすすめします。

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